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それは今から20年ほど前の話し。
4人がまだバラバラだった幼き6歳頃のこと。
「父さん母さん!山菜を取りに行って来るからね!」
小さな町外れの村に住んでいる一人の少年はその日も毎日の日課のごとく、山へ山菜を取りに行った。
少年の名は翔太郎。
明るく活発で下に弟がいる、面倒見が良く弟も兄を慕っている。
父親と母親は畑仕事に追われとても少年の面倒ばかり見ていられるほど暇ではなかった。
「待ってよ兄さん!」
翔太郎より二周りほど小さな弟・来人。
来人は生まれながらに病を患い、翔太郎ほど駆け回ったりする事が出来ないが頭は村中で一番良かった。
「早くしないと置いていくぞっ」
「ごめん兄さん、行こっ♪」
兄弟は仲良く手を繋ぐと山へと行った。
山菜を取りに行くほか、来人の為の薬を買いまたゆっくりと山菜ある場所まで歩いて行った。
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