かさ 廉造×燐

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雨…かぁ この学園は金持ちばかりが集まっている だから、傘を使う人は居てもビニール傘を使う人は少ない。 でも俺は空が好きだからビニール傘を使う。 傘を開けにくいのか、玄関には人が溢れ返っていた。 廉造「あちゃー、何やこれ?」 つい口走ってしまう そして一番前には傘を持ってない状態で立ち止まって居る奥村燐がいた。 廉造「あれ?奥村くん?」 雨の中傘を刺さずに歩いて行こうとする奥村くんを俺は、自分の方に引き寄せた。 燐「あ?志摩?どうした」 奥村くんは腕に納まりながら言う。 廉造「どうした…やないで、奥村くん。傘は?」 燐「無い。見たらわかるだろ」 見たらわかるだろって 自慢する事やないで! 廉造「せやったら、入るか?塾に行くんやろ?」 ニコッと笑いながら言って傘に入るよう促す。 燐「あ、ありがとう」 恥ずかしそうに俯いて呟く。 そして2人は、まだ雨の降る空を眺めながら歩いて行った。
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