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「一先ず職員室に入ろう。」
髪の長い先輩に施されて俺達は職員室に入った。
…高城はやっと落ち着いたみたいだな。
「先ずはバリケードを作ろう。」
さすが孝、俺は近くにあった机や椅子を扉の前に積み重ねて簡易的なバリケードを組み立てた。
高城は勝手にテレビをつけてるし…。
俺は窓からバスを確認して、中に優真を見つけた。
「バスは確保してあるな。」
「?どうして分かるんだい?」
「優真が居ましたから。」
「君はその人を信頼しているのだな♪」
「はい、…すみませんが名前…教えてもらえますか?ついでに俺は天野孔雀といいます。」
「ああ…すまない。3年の毒島冴子だ。剣道部の主将でもある。」
『只今、埼玉に来ています。ここでも暴力事件が多数発生しており…。』
テレビを見ていた孝、麗、コータ、高城、鞠川先生は唖然としていた。
「くそっ…なんでそんだけしか言わないんだよ。」
孝がイライラしながら机に当たる。
「パニックを恐れるからよ。」
それに答えたのは高城沙耶。
「パニック?」
「そう…パニックは混乱を招き入れ混乱は秩序を乱す。…もし秩序が乱れたらどうやって動く死体を倒すというの?」
高城の説明により静寂が流れた。
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