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あんな美形見間違える訳ない。
沙羅乃 朝緋だ。
何で二度も会う訳!?
そりゃ目の保養にはなりますけども!
そんなことを思ってハッとした。
あの女の子達は美麗な沙羅乃の気を引こうと必死なんだ。
沙羅乃は美形だから当たり前だ。
でもあれだけ美形ならよりどりみどり。
彼女がいない訳ないよね。
ズキッ――
あれ?
胸が痛い……
何で……?
私は胸に手を当て沙羅乃を見る。
すると、目が合った。
ドキンッ!――
心臓が強く跳ねる。
沙羅乃が近づいて来るたび……強く……強く……。
何なのこの心臓は……?
もしかして私……
沙羅乃のこと……
好き……なの……?
目の前に、沙羅乃が来た。
頭に熱が集まりすぎて破裂しそうになる。
「おい」
沙羅乃は私に声をかけ、何かを差し出した。
「これ、お前のだろ?」
「え?」
差し出されたそれは……
私の定期。
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