ギルマスと勇者

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《ギルマスside》 「お前、ドラゴン討伐クエスト速すぎだし。 さすが破壊の総者だな」 クエストを受けてからわずか10数分足らずで戻ってきた全帝を迎える。 いつも通りのあり得ない早さで帰ってくる。 「そんな事無いよ! だいたい、僕はこの世界の人たちを守るためにここに来たんだもの。 迅速にクエストをこなすのは当然でしょ?」 目の前にいる破壊の総者は俺の部屋に入るなり仮面を外した。 男の俺でもカッコいいと素直に言えるほどに整った顔、正義感が人一倍強く誰よりも強い。 この世界最強と言っても過言ではないだろう。 これで17だというのだから驚きだ。 「まぁそうだが…。 そう言えば少し前に姫さんがお前の事訪ねて来たぞ?」 「ナリアが? ありがとう、じゃあ報酬はこのギルドカード預けておくから、勝手に振り込んでおいてください」 丁寧にお辞儀をしてすぐに転移で消えた。 一応この部屋では転移防止の結界が張ってあるんだがなと苦笑する。 さすがは勇者と言ったところか。
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