第一部 序章

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「…おかしいなぁ。確かにこのポケットに入れたはずなのにな」 ごそごそと鞄の中を探すが、干し肉を入れたはずの袋からはカスだけが残っていた。 食べたはずないのに。 「おまえ、もしかしてこの袋の中のやつ食べた…?」 半分冗談で声をかけると、元気よくミュー!と返事をした。 あー、あの量をこんな小さな体のどこにしまったんだ? 恐るべし、ドラゴンの子。 仕方ない、食料調達にでも行かないと食べるものが、固いパンとチーズぐらいだもんな。 やはり肉は欲しい。
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