10人が本棚に入れています
本棚に追加
「えっと、あの… 」
ここの女子生徒の幽霊か…制服は着くずしたりしてない。真面目な奴だったのか?
「あの…名前忘れちゃったんですけど… 」
あぁ…名前ね。
死んだときのショックがでかかったり、死んだ理由が悲惨し過ぎると自分の名前や大切な人の名前、記憶を忘れる事が多い。
つまり、まれにこうゆう事はありえるのだ。
「あぁいいですよ。よくある事ですから。 」
オレはそう言って下野先輩を見て言った。
「下野先輩。 」
すると下野先輩はイヤホンを外して、オレに敬礼して言った。
「ラジャ♪ 」
下野先輩は幽霊をじっと見た。いつもと違う下野先輩の顔。
「神木 賀奈子(かみき かなこ)。死因は生徒に階段から突き落とされ他殺。 」
そう言うと下野先輩はオレを見て言う。
「以上デス!部長! 」
そう言ってまたイヤホンを耳にかけ、音楽を聞きだす。
そう、オレは部長なのだ。2年なのに…3年生がやれよ…。何か流れでやった様なもんだし…
「だそうですがあなたの名前だという事に自覚はありますか? 」
オレが優しく幽霊に聞く。
「はい…多分… 」
「では今から相談に入ります。神木さん、あなたのお悩みを教えてくれますか? 」
最初のコメントを投稿しよう!