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「対魔物用の神経毒さ。掠る程度でも、充分効果があったみたいだね」
「てえ…めえ」
視界が薄れる。周りの早い毒は、トウカゲの体力を著しく奪う。
「見たところ君は彼らの上官のようだし、クレイナが追っていた少女の姿が既に見えなくなっている以上、君を捕らえるのがこの状況下で最も最適な行動だと判断したのさ」
グンジは今にも倒れそうなトウカゲに近付いていく。だが、グンジは気付いていない。今ここに残っている最後の雑務クンFが、逃げの一手を打とうとしていることに。
「トウカゲさん、目をつぶってください!」
彼はトウカゲに駆け寄り肩を担ぐと、目前まで迫っていたグンジに向かって、閃光弾を投げつけた。予め短くしておいた導火線は、ほんの数秒も経たないうちに火薬へと到達して、夜空の明かりを消し飛ばす程の光が炸裂した。
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