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「はっはっはっ、そんな馬鹿なことする生物なんざこの世にゃそんざいしとらんよ。」
「ふーん……。そう。」 どうやら、納得してくれたようだ。危なかった…………。
「とりあえず、あんたに話しておきたいことがあるから、そこに腰かけてちょうだい。」
俺は円卓の椅子に適当に腰かけ、奴の方に顔を向けた。みてくれはいいんだよな…音穏の奴。多分、かなりモテてるんだろうな。あ、彼氏が出来ればこの癖も変わるかも。
「あんたはこの学校は好き?」
「ほえ?」いきなりの質問に情けない声しか出なかった。
「わたしは、とってもとってもとぉぉぉぉぉっても大好きなんだ。ただね、わたしは、好きだけど他の人がわたしと同じように考えているとは限られないからね。」
以外と生徒会長らしいことを考えてんだな……音穏のやつ。
「だからね、あんたに聞きたいんだ……。い、嫌なら良いのよ?無理しないでも。」こいつは、時々可愛い面を見せるのだ。あんな頼み方されて断る方がどうかしている。
「俺に答えられる範囲内だったらな。」
「仕方ないなぁ~。じゃ勉強、運動に顔のどれをとっても凡人な今時珍しすぎるMr.普通星人の行雲栄麻さんに質問してあげる。」
「嫌なんだったら聞かんぞ?」前言撤回だ。こいつに可愛い面なんてない
「うわーん。許して栄麻ぁ~。」
「んで、なんだ?聞きたいことってのは。」
「あのさ、わ…わたしって可愛いと思う?」
「何が言いたいんだい、あんさんは」
「男子ってのは、可愛い女の子に弱いんでしょ?だから、わたし以外から見たわたしって可愛いと思われてるのかなぁ~って。」
何故か頬を赤らめる音穏。熱でもあるのだろうか?
「そんなことは、人それぞれだかんなぁ~。俺1人の意見が、全体になるわけじゃないぞ?」
「じゃ…じゃあ、あんたがどう思うかで良いわよ。仕方ないから聞いてあげる。」
「可愛いんじゃねぇか?別に、音穏はこれ以上を目指さなくても、十分可愛いと俺は思う。」
「ほんとに!?わたしって可愛いと思う?」
「少なくとも、俺は思う。」
言っているこっちも恥ずかしくなってくる。
「ふーん……。そうなんだ。」
「ま、お前のおかげで今俺はここに居られるんだよな。」良い意味でも悪い意味でもだが
「じゃ、感謝の印としてわたしに24カラットのダイヤモンドを買ってきなさい!!」
「何でだよ!?大体んなもんかえっかよ!!金がねーよ」
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