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「どうしたの?柏木ちゃん。朝からずっと暗い顔して」
部屋に戻ったさくらに同室の2歳年上の先輩教師、仲井が心配そうに声を掛けて来た。
「仲井先生…。すみません。ちょっと考え事をしていて…」
「そう? 何か悩んでるんだったら、遠慮なく相談してね?」
「ありがとうございます」
仲井の言葉に笑みを浮かべるさくらだが、胸中はまだもやもやとしたままだった。
(…周りに気付かれる程変な顔してるのか…)
子供達の前に立つ教師がそんなのではいけない、と自分に言い聞かせるが、不安が解消しない限りこんな顔のままだろう。
(よし。ちょっと調べるか)
不安を解消する為、さくらは謎の少年・遠野空を調べる事にした。
(…えーとまずは……)
さくらはまず自分のパソコンに入っている自分のクラスの生徒達の住所等のデータを開いた。
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