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「どうしたんですか?先生」
「!?」
突然背後から声を掛けられさくらは大きく肩を揺らした。
同じ室内にいた仲井の声だったら、そこまで驚きはしなかっただろう。
しかし、背後からの声は彼女のものではなく、男の――今さくらの頭の中を占拠している遠野空のものだった。
「とっ、遠野くん…?なんで、ここに…」
ノックの音も聞こえなかった。
教師の部屋にノックもなしに生徒が入って来ようものなら、まず礼儀作法に煩い仲井が黙ってはいないだろう。
それなのに、彼は音もなく自分の背後に立っている。
「何を調べてるんですか?」
「!! ちょ、ちょっとね…」
空の視線が自分のパソコンに向いている事に気がついた桜は慌ててパソコンを閉じた。
しかし、空には画面に映し出されていたものが何かはっきりと見えていた。
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