*少年の告白*

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「今、皆の記憶を書き換えたんだ」 「どんな風に?」 「オレは先生の遠い親戚の子供で、両親は海外出張中の為不在。だから、親戚である先生の家にお世話になってるって」 「はいッ!?」 書き換えられた記憶の設定に思わず大きな声をあげるさくら。 「えっ、ちょっと、どういう事!?」 「実はさ、オレ住む家が決まってなかったんだ」 「でも、書類にはちゃんと…」 「その住所は適当に書いたんだ」 書類のデータの入っているパソコンを指差し、そう訴えるさくらだったがあえなく撃沈。 「だからさ、先生の家に住まわせてよ。探し物が見つかるまでの間だけだから」 「急に言われても…。私恋人だっているし、いくら親戚っていう設定でも、年頃の男の子と2人って言うのは…」 「は? 先生恋人いるんだ?意外」 「意外ってどういう事よ」 空の意外発言にむくれるさくら。  
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