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「てか、もう手遅れだし」
「は?」
「もう記憶変換装置を発動させたから、さっき言った設定の通りになってるよ」
「嘘ーっ!」
おちゃらけたように笑いながらそう言う空。
その彼の笑顔を見て、さくらは確信犯だと気付いた。
「ちょ、もう1回変換し直してよ!」
空の肩を掴み、ガクガクと揺らす。
すると空は今までの傲慢な態度が嘘のような切ない瞳でさくらを見上げる。
「先生……、ダメ…?」
「う……っ」
中身はともかく見た目は妖精のような、儚げな美少年。
そんな彼に切なげな瞳で見上げられ、お願いされては…。
「まっ、まぁ、空いてる部屋もあるし…、住まわせてあげてもいいけど…」
「本当!? ありがとう、先生!」
ころりと表情を変え、満面の笑みでさくらの手を握る空。
その天使のような笑顔とは裏腹に、彼の背中には悪魔のような黒い羽がパタパタとはためいていた。
(ハッ! 私、騙された…!?)
「これからよろしくね?先生」
「そんなぁ…っ」
こうしてさくらと年下宇宙人の同棲が始まった。
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