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「はぁ……」
さくらは重いため息を吐きながらマンションへとトボトボと向かっていた。
今日1日で一生分の驚きと恐怖を体験したような気がする。
突然クラスに現れた少年・遠野空。
彼の正体は地球から遠く離れた“ルーチェ”という星から来た宇宙人だと本人は言った。
「じゃ、今日から先生の家にお邪魔するから」
(どうしよう……)
思わず頭を抱えるさくらだったが、ふと室内に仲井がいる事を思い出した。
「ちょっと、君、宇宙人だとかペラペラと喋ってるけど、仲井先生…が…、?」
空の袖を引っ張り、そう小声で伝えようとしたが途中で言葉を切った。
仲井が中途半端な位置に手を上げたまま固まっていたからである。
「仲井先生…?」
呼びかけても返事はない。
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