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「さくらちゃーん。おはよーっ」
「“柏木先生”でしょ?おはよう。今日も朝から元気ね」
翌日。
いつも通り学校の校門前に立ち、生徒達を挨拶を交わす。
高浦高等学校。
さくらが教師を務めるどこにでもある普通の共立高校。
緩めの校則の為か、皆制服を自由に着こなし、女の子はめいっぱいおしゃれをしている。
さくらはそんな女子生徒達を見ながら、“若いなぁ…”と24歳にしておばさんくさい事を考えていた。
「おはようございます」
「…っ、おはよう。……?」
要らぬ方向へ思考が向かおうとした時。
登校して来た1人の男子生徒がさくらに挨拶をした。
(あれ…? あんな子いたっけ…?)
日光を浴びた事のないような白い白い肌。
目を惹く蜂蜜色の髪。
この学校では珍しく、制服を着崩す事なくきちっと着用している。
こんなに印象に残る生徒はそうはいない。
しかしさくらには見覚えがなかった。
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