*蜂蜜色の転校生?*

3/8
前へ
/214ページ
次へ
「さくらちゃーん。おはよーっ」 「“柏木先生”でしょ?おはよう。今日も朝から元気ね」 翌日。 いつも通り学校の校門前に立ち、生徒達を挨拶を交わす。 高浦高等学校。 さくらが教師を務めるどこにでもある普通の共立高校。 緩めの校則の為か、皆制服を自由に着こなし、女の子はめいっぱいおしゃれをしている。 さくらはそんな女子生徒達を見ながら、“若いなぁ…”と24歳にしておばさんくさい事を考えていた。 「おはようございます」 「…っ、おはよう。……?」 要らぬ方向へ思考が向かおうとした時。 登校して来た1人の男子生徒がさくらに挨拶をした。 (あれ…? あんな子いたっけ…?) 日光を浴びた事のないような白い白い肌。 目を惹く蜂蜜色の髪。 この学校では珍しく、制服を着崩す事なくきちっと着用している。 こんなに印象に残る生徒はそうはいない。 しかしさくらには見覚えがなかった。  
/214ページ

最初のコメントを投稿しよう!

700人が本棚に入れています
本棚に追加