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「はーい。席について。HR始めますよ」
自分のクラスへと戻ると、HRを始めた。
出席確認で生徒の名前を呼んでいく。
「清水さん」
「はい」
「園田さん」
「はーい」
五十音順に名前を読み上げていく。
いつもと同じ作業の筈だった。
1つ、見覚えのない名前を見つけるまでは。
「…遠、野くん?」
「はい」
“遠野 空”
見覚えのない名前に、読み上げる声が変に途切れてしまった。
しかしちゃんと“はい”と返事が返って来た。
声の方へと視線を向けると、今朝校門で見かけた蜂蜜色の髪の転校生とみられる少年が、窓際の一番後ろの席に座っていた。
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