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「実家に住んでるんだ」
「あ、そうなんだ」
「ろくでもない息子なんだけど。うちの親 何にも言わないの」
「ふふっ」
俺は なんだか 楽しくなった。
「仕事帰り?」
彼は 俺のスーツ姿を見て言った。
「ああ、うん。まあ」
俺は ネクタイを緩めて外し、ポケットに突っ込んだ。
「大変だね。土曜日も仕事なんて」
「そんなことないよ。大した仕事じゃないから」
俺は 何故か 彼に仕事の話をしたくなかった。
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