出逢い

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ふと 顔を上げると ちょうど お客さんが引いたみたいで、似顔絵描きの彼は 俺のことをチラッと見た。 そして サラサラと鉛筆で 何かを描き始めた。 …上手いもんだな… なんとなく 気になって 彼に近づいていった。 …ふうん… こんな風に描くんだ… サラサラ サラサラ… …て これ 俺?! 驚いて 思わず声を上げた。 「あの。これって」 「うん。あなたを描いてる」 「あ~ 俺頼んで無いんだけど…」 「うん」 彼は サラサラと鉛筆を走らせると 顔を上げて ニコッと笑った。
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