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「そっかあ。
リーちゃんは、リーちゃんを
見て欲しいんだね。
父様とリーちゃんは、違う人だもんねー」
母――トルティアは、リバトゥムの顔を見ながら
微笑み掛けた。
リバトゥムは、トルティアの
顔を見上げている。
「でも、母様は羨ましいなぁ。
母様は、お父さんとお母さんが
いなかったから、似てるとか、
分からなかったんだ」
少し寂しそうな表情だった。
子供でも――いや、
子供だからこそ、分かる。
「……けど……けど……、
ソックリなら……。
母さまが……良かった……」
リバトゥムは
口を、眉を、瞼を、
震わせる。
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