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《悪夢》
夢に蝕まれる…
他の人も、そんな恐怖に駆られる事があるんだろうか
私は昔からそう
抽象的な夢…過去の夢…
現在が舞台でも、人間関係が現実と違う夢…
そのどれもこれもが、目覚めた後の私を蝕んでいく
そのどれもこれもが、現実の私をどんどん追い詰めていく
極め付けは、もう10年間も見続けている悪夢
どこまでも続きそうな阿僧祗の闇…
私は走り回る
何かから逃げるように…何処かに辿り着きたいかのように…
やがて疲れ切った私は、何もかもを諦める
漆黒の世界が真っ赤に染まる……
毎回そこで目が覚める
体中がガタガタいう
唇がワナワナ震える
強烈な頭痛が始まる…
いっそずっと眠っていたらいいのだろうか
ずっと眠っていたら、目覚めた後蝕まれる事もないだろう
『それはダメ！』
心の奥底の自分が叫ぶ
大事な現実から逃げてはいけない、と…
それは解っている
立ち向かわなくてはならない事くらい解っている
でもどうしたらいいのだろう…
現実でも私の目の前には、漆黒の世界が広がっているというのに…
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