リアルバトル抗争

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ここ、都立細波高校ではある携帯ゲームが大流行していた。 《リアルバトル》 現実世界で実際に格闘し、勝者にはお金が支払われる携帯ゲーム。 ゲーム内通貨(α;アビリー)はあるもののそれはただアバターの装飾品を買う時だけ。 事実上、ゲーム内でのレベル表示は今まで勝ってきた数に比例するが対戦相手の実力を識別するのにはあまり関係がない。 だが、一つだけレベル表示において重要な事がある。 レベルの隣に黒星マークがついたプレイヤーは運営側が定めた桁外れに強いプレイヤーのことを示す。 彼らをリアルバトル内では“アビリター”と呼ぶ。 今、高校生の間ではちょっとした小遣い稼ぎでリアルバトルを始める者が多く、リアルバトル利用者の約7割が高校生である。 ここ細波高校の全校生徒のほぼ100%がリアルバトルをプレイしていて、4つの大きなチームに分かれてお金を獲得し合う言わばリアルバトル抗争が発生していた。
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