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フミ「今回、ウチの仲間が半殺しに遭った。
美旗としては犯人を見つけたい。」
フミは椅子の上で体操座りをして天井を見ながら言った。
ヌエ「その犯人を見つけたらどうするつもりだ?」
フミは天井を見上げながら言った。
「殺すよ。」
非常に抜けた声だった。
モル「そんなこと言ったらウチらの仲間が犯人だった場合、教えるわけがないだしょ。」
フミ「なら…」
モル「なら?」
フミ「力づくでも聞き出すまでだ…」
4人間の空気が一気に鋭くなった。
フミはその空気を楽しんでるように微笑みを浮かべていた。
アヅ「力でくるならコッチも力で対抗するよ?」
フミ「いいんじゃない?
どうせあれでしょ?
相変わらずのワンパターンの戦い方でしょ?
それにそのダサい赤ピアスがイチイチ目障りですよアヅ先輩。」
アヅ「てめぇ!」
ヌエ「やめろ。
いいか、俺らはチームの頭だ。頭は仲間のことを考えてなきゃいけない。
頭のつまらない意地で仲間を危険にさらすわけにはいかない。」
モル「もっともだ。」
フミ「だけどさぁ~」
フミが天井から目を離し、3人を見回して
「あんたらも仲間やられたらそんなこといってらんね~だろ?」
そう言った。
しばらく沈黙が続いた。
口を開いたのはモルだった。
モル「たしかに、フミが言うことは確かだ。」
フミ「さすがモル先輩。」
ヌエ「じゃあ…一番最悪な事態ということだな?」
フミ「そう」
モル「あぁ」
アヅ「みたいだね」
ヌエ「美旗の半殺しの犯人探しに俺らは協力しないし情報提供もしない。
見つけたきゃ力づくで来い。
そん時はうけてたつ。
それでいいな?」
フミ「いいよ~」
モル「仕方ない」
アヅ「了解。」
細波高校リアルバトル4大勢力は完全に分裂したと同時に“美旗”の犯人探しが始まった。
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