こく…は…く?

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「あ、こころ。今日はもう一人いる、中庭に行く」 淡々とした口調で、感情のない瞳をしている響氷は、中庭へと歩き出した。 「お前も大変だな」 ……大変なのはお前の方だろ、こころ。 お前も今月10人には告白されてたよな? まったく、人の告白場面を物陰に隠れて盗み聞きしてるような奴が好きなんて。 まあ、所詮、顔か。 あれだ、こころは超がつく程の美青年だ。上の上と言っても過言ではない…が。 性格に問題があるので、幼なじみだけど好きにはなれない。 友達という意味でも、 恋愛という意味でも。 しまった、余計な事を考えてるうちに、中庭に通じる下駄箱まで来てしまった。 心の準備は最早する必要もないのだけれど……。 なんとなく、嫌な予感がするようなしないような。 女の勘っていうのかな。 響氷はダルそうに靴に履き替え中庭に行った。 「あ、桜川」 そこには、爽やかな少年がいた。 うげ、石谷素直。僕の一番苦手なクラスメイト。 その名前通りとてつもなく素直な少年だ、見た目はこころには劣るが、それなりにカッコいい…らしい。
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