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待て。
意味がわからない。
なにひとつわからない。
「どういう意味だ」
「そういう意味だ!」
いやいやいや。
おかしいから。
そういう意味ってなんだ。
「なってもどうすればいい。僕にメリットはあるのかい」
「え、メリット?」
良かった。
初めて話がちゃんと繋がりそうだ。
石谷は少し考える素振りをして笑顔で僕に言い放った
「ん、俺がお前を守ってやるよ!それがメリット!」
「限りなく僕にとってはデメリットなんだが」
僕は石谷の言葉に即答した。
「えぇ!?」
そんな心底おどろいたような顔をしなくても。
石谷が「俺がお前を」と言った時点で僕にはデメリットしか残らない気がするしな。
「俺、ちゃんと守るよ?」
「そういう意味じゃないし、ましては僕は守られるほど弱くない」
「俺に守られるのは頼りないと!?」
「だから、そもそも僕は」
「俺が軟弱だって?」
「そんなこと一言も言ってない」
なんだコイツ。
話が全く通じないぞ。
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