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呆気にとられていると三成が近付き肩を叩いた
「大丈夫か?」
「はい、ちょっと驚いちゃって」
俺はやっと頭が整理し終わり返事をした
「それで三成、彼はいったい」
「はっ、私は彼を殺そうとしたんです」
「でも、殺せなかった?」
三成は深々と頭を下げた
「すいません、勝てなかったうえ情けまで」
秀吉は三成に歩み寄り頭に手を乗せた
「あなたが無事でなによりよ。」
「ありがとう御座います」
三成はうっすら涙を浮かべた
「さて、俊也と言ったかしら?」
秀吉は俊也に向き直った
「はい、騎瑠 俊也です」
「あなたは何者なの?」
しばしの沈黙の後口を開いた
「自分は……信じてもらえないと思いますが、未来から来ました」
秀吉はしばし無言で俊也を見た
「そう。じゃあ行く宛ては無いのね。」
「信じるのですか?」
俺自身が驚いた
「ええ、あなたの目を見れば分かるわよ。大丈夫これでも人を見る目はあるほうだから」
秀吉はニッコリと笑うと襖を大きく開け放ち、中庭の桜を見下ろした
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