パシりの彼女

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10分ちょっと過ぎて 七海は戻ってきた。 「おせーよ」 少しイラついたように言う司に 「ごめんね。途中で転んじゃって…」 七海はニヘラと笑って見せた。 七海の膝からは血が流れている。 司はそんなこと気にもとめず 七海からジュースを受け取り また周りを囲む女子たちと話し始めた。 「あ……あの」 「なんだよ?」 だるそうな顔の司。 「あの、お金は?」 七海は司からまだ、ジュース代をもらってなくて少し遠慮がちに言ってみた。 「ばーか。5秒以内っつたろ? 遅かったからお前のおごりだよ」 「そっか………。エヘヘ」 七海は笑いながら自分の席へと戻って行った。
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