48人が本棚に入れています
本棚に追加
10分ちょっと過ぎて
七海は戻ってきた。
「おせーよ」
少しイラついたように言う司に
「ごめんね。途中で転んじゃって…」
七海はニヘラと笑って見せた。
七海の膝からは血が流れている。
司はそんなこと気にもとめず
七海からジュースを受け取り
また周りを囲む女子たちと話し始めた。
「あ……あの」
「なんだよ?」
だるそうな顔の司。
「あの、お金は?」
七海は司からまだ、ジュース代をもらってなくて少し遠慮がちに言ってみた。
「ばーか。5秒以内っつたろ?
遅かったからお前のおごりだよ」
「そっか………。エヘヘ」
七海は笑いながら自分の席へと戻って行った。
最初のコメントを投稿しよう!