パシりの彼女

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「ギャハハ。司サイテー」 司の周りにいる女子が笑い、 嘲笑うかのように七海を見る。 『馬鹿にされてる』 でも、いつものことだし、気にしない。気にしない。 「よく我慢できるよね」 そう言って「やれやれ」と言わんばかりにため息をつくのは 七海の親友の櫻井唯 「我慢なんて……司君は本当はとっても優しいんだよ?」 「はいはい。小学生の時に仲間外れにされた七海と遊んでくれたんでしょ? まったくあんたは どこまで単純なのかしら」 そう――――――。 七海が司のパシりになるきっかけは小学生の時にあった。 小学3年生。 友達関係にはグループと言うものができて、 男女の間には恋愛感情と言うものが芽生え始める時期。 その中で 内気だった七海は 暗い、トロイ、鈍臭い などの理由で仲間外れにされていた。
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