アリスの空へ

プロローグ

世界歴１６９年―

前大戦から１０年の月日が流れたこの年に、また戦乱の火種が起こる。

ビッグリバー

ロックミラー共和国とフォルナード王国を南北に分けるようにして東から西へ流れる大河。

前大戦でも戦場と化したその川で事件は起きた。

ビッグリバーの河口の漁業権を巡ってロックミラー共和国とフォルナード王国の漁師間で衝突が起き、ロックミラー共和国側の漁師数名が死亡してしまうという事件が発生する。

この事をきっかけにロックミラー共和国国内では報復論が持ち上がる。

そしてロックミラー共和国は海洋要塞グリーンタートルから３千、ミロノクルツ城から１万２千を出撃させ、フォルナード王国のキース・フォッカスの守る西の要塞、フォッカス城 を襲撃した。

フォッカス城は１万の兵で耐えていたが、やむ無く国王に救援を要請する。

その報を受け、国王アーサー・フォルナードは自ら２万を率いてフォッカス城の救援に向かったのであった。