ランバーの森

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「それにしても、何であなたは牛と融合させられたの? その謎の男の目的は何?」 アリスは少しでも、破滅の石を使い、守護石の破壊を企む輩の情報を聞き出そうとダンクハットに尋ねた。 「何の目的があったのかは……」 力無く答えるダンクハット。 すると、口元に手を当て考え込んでいたカレンが自分の推理を話し始める。 「私の予想ですが、その男は石の力を試したかったのではないでしょうか」 「力を試す?」 ダンクハットは怪訝な顔をしながら聞き返した。 「守護石は王族の血を継ぐ者にしか扱えませんが、破滅の石は一般人でも石の力を使えます。 おそらくその男は石を手にして間もなかったため、力をコントロールできるかどうかを試した可能性があります」 「なるほどな」 ダンクハットは一理あるかもなという雰囲気で頷いた。
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