ランバーの森

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「わかったわ。道案内よろしくね。『ヒゲおじさん』」 アリスは笑顔でダンクハットにあだ名をつけた。 ヒゲおじさん…… ダンクハットは一瞬青ざめる。 そして 「『ヒゲおじさん』はやめてくれ、俺はまだ36歳だ」 自分はまだおじさんではないとの自負から「ヒゲおじさん」というあだ名を拒否した。 「いいネーミングだと思ったんだけどな」 アリスは残念そうに呟いた。 それを見ていたリュウは アリスってネーミングセンス無いんだなぁ。 と心の中で思った。口に出さなかったのは、もしアリスに聞かれると怒られそうだったから。 「呼び方は『ダン』でいい」 ダンクハットはそう言いながら右手を差し出してきた。 「しょうがない、そういう事にしておいてあげるわ」 アリスも右手を差し出し、2人はがっしりと握手を交わした。 握手を終えると 「よーし!仲間も増えたし、皆で楽しくフォッカス城へ急ぐわよ!」 アリスは拳を頭上に突き上げて士気高々。 それを見ていたダンクハットはこのハイテンションに圧倒されていた。 そしてこう思う。 若いっていいな…… こんな事思うなんて俺おじさん化してる? いや、まだ俺はおじさんじゃない。 最後の部分は自分に言い聞かせていた。 「こっちだ」 ダンクハットは気を取り直し、先頭に立って歩き始める。 3人もその後を歩く。
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