序章

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この現象は肉体から精神を喰らわれ身体を動かす根本的な原動力となる核が無くなってしまった為の反動という見解に至っている。 デバインドは食い殺した中年男性のミイラのようになったモノを一瞥しゆっくりと大都市の方に一歩、また一歩と歩み進めて行く。 そして、そのデバインドを遠くの崖のてっぺんでそれを睨みつけている青年が居た。 青年のその容姿は逆立った銀色の髪に深紅の瞳。 その瞳と同系色の赤のロングコートを着込んでいる。 青年は先程の光景を目の当たりにしていながら眉一つ動かさず傍観していた。 普通の人間ならば恐怖などでパニックを起こすが、青年は恐怖することなくただただ不適に口角をあげ笑っていた。 青年は崖の頂上から飛び降りる。 しかし青年は空中に滞在している間ロングコートで隠れている後ろの腰に両手を伸ばし拳銃を抜き取る。 取り出された拳銃は、俗に自動式拳銃と呼ばれる銃だった。 右の銃はどす黒い拳銃でグリップ付近には金色の装飾が付けられている、しかし左の銃はグレーの地味な銃だ。そして ダン!!ダン!! 青年は落ちていくさなか、その二丁の拳銃をデバインドに向けて一発二発と撃ち放つ。 通常の拳銃では届くはずない距離を弾丸は的確にデバインドに直撃していく。 この銃こそが世界が対デバインド対策として開発された武器デビルイーターと呼ばれるデバインドが崩壊するときに発生するデビルピースを使うことでデバインドに決定打を討つことが可能なのである。青年は二丁の拳銃から放たれる連謝を繰り出す。 ズダダダダダン!!!!! しかし、デバインドがそれを無視をするわけなく、悲鳴のような声を発すると崖から飛び降りている青年に向かって走り出す。
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