始まりはシャイニングウィザードから!

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    ○ ○ 次の日。 俺はいつも通りに夏菜を愛で、ジャムとレタスと塩を食べて学校に向かった。 「イテテ…」 「どうした? 頭痛持ちにでもなったか?」 教室で座っていると、瀬山がウザったく絡んできてくる。 「そんなもんになった覚えはない。ただ、昨日からこめかみの辺りが非常に痛いんだよな…」 「どれ、俺が見て───」 「気持ち悪い。寄るな、離れろ。そしてあわよくば消え去れ」 「まだなにもしてないのにその言われようは酷いと思う」 それはお前だから仕方ない。 そんな感じに瀬山と遊んでいると、先生が入ってきた。 「はいはーい。皆さん座ってくださーい。HRを始めますよー?」 その合図で全員が席に戻り、HRが始まった。 それからもクラスの係や、教科書の配布などのLHRが四コマ続き、一旦お昼休みになる。 「おーい幸人ー。飯食おうぜー」 「おぉー」 俺は来る前にコンビニで買ったオニギリの入ったレジ袋を持って席を立とうとした。 「ちょっといいかな。蒼井幸人くん」 立とうとした時、不意に名前を呼ばれた。 その声はどこか聞き覚えのある声で…………あれ? まさか…この声って。いや、確かに同じクラスとは言ってたけどさ。 「お昼。一緒に食べようか」 まさかこんなことになるなんて、俺は思ってもいなかった。
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