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ちなみに、瀬山のアホは途中で足を挫いたと偽り逃げ出している。
全く…薄情な奴だ。
そのため、今は俺と委員長の二人きり。
会ったばかりでこのシチュエーションは気まずいが、委員長は気にするでもなく人懐っこく話し掛けてくる。
「そういえば私は君のことを何て呼べばいいかな? エロスとかでいい?」
「よくねぇよ。そんな呼び方されたら友だちができなくなる」
まぁパンツ見たのは……事故だろう。
「えー。じゃぁ何て呼べばいい?」
「お兄ちゃんで」
「よし、エロエロ大魔王に決定!」
「ごめんなさい調子に乗りました」
俺は条件反射のように頭を下げた。
今度からこの冗談を使わないようにしよう。いいことがない。
「じゃぁ幸人殿?」
「どこのお大尽だ。嫌だわ」
「幸人MAX」
「お菓子好きじゃないからダメだ」
「ご主人様」
「確実に一線を越えた関係だと誤解されるからダメ」
「幸ちゃん」
「可愛いけど合わないからダメだ」
「だよね。私も思ったよ。じゃぁ幸人様」
「やめてくれ」
「うー…文句が多いなー。しょうがないからゆきっちで妥協してあげよう」
「……もうそれでいいや」
と、いうわけで俺は今日からゆきっちになったらしい。
すぐに反応できるか疑問だが、まぁ委員長がそれでいいならいいだろう。
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