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「でね、ゆきっち」
「……あ、ん? なんだ?」
……やばい、やっぱり反応が遅れた……!
委員長は一瞬ジトーッと目を細めたが、ため息を一つ吐いて口を開いた。
「……やっぱり変えようか?」
「い、いや、大丈夫だ。今日明日で慣れると思う」
「そう? じゃぁお話の続きだけど。ゆきっちって中学の頃何かやってたの? なかなか体動いてたけど」
「あー…特に何かやってたわけじゃないけど、瀬山がスポーツが好きでさ、それで毎日のように休み時間とか休みの日にバスケやったりサッカーやったりしてただけだよ」
まぁそれも今では好きなものはギャルゲ。嫌いなものはスポーツです。と豪語するほど廃れたが。
「なるほどなるほど……。じゃぁ新しく部活に入るとかは?」
「ないな。今は家にいる方が落ち着くし、これといってやりたいこともないしな」
「そっかぁ~。残念だなぁ。一緒に入ってくれたら楽しそうだったのになぁ」
「委員長は何に入るんだ?」
「私? 私はねぇ、ソフト部と陸上とバスケ部、サッカー部のマネージャーかなぁ~」
「……いくらなんでも多くないか?」
確かにうちの学校は可能であれば兼部はいくつでもいいけどさ。
そんなに入ったら自分の時間がなくなる気がするし、休む暇もないだろう。
しかし、俺が懸念もはね除けるような笑顔で委員長はこう言った。
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