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「大丈夫っさ!」
……その自信は一体どこから来るのだろうか。
「私の取り柄は体を動かすことだけだからねっ。そこを活かさないとっ!」
委員長は再び曇りのない笑顔で言った。
その容姿も笑顔も十分取り柄な気が……妄言妄言。
「じゃぁ私はこっちだからっ! また明日ねー」
「……おう。また明日」
委員長は手を振りながら小走りで走って行っていく。
はぁ…。さて、俺も早く帰って夏菜を愛でるかな。
○ ○
次の日。
学校に着くと、元気な声がかけられた。
「いやいや幸人殿~。昨日ぶりですなぁ。おやおや? 眠そうだよ? 大丈夫? そう言えば昨日あのあとね───」
「ストップ。とりあえず落ち着け」
俺の耳はそんな早口言葉を聞き取れるほど高性能じゃないんだ。
俺は聞く準備をして、深呼吸をした。
「それで? ゆっくり話すなら聞いてやるぞ?」
「やっぱいいや。そんなに重要じゃないし」
「うぉい!」
俺の準備を返しやがれ。
「それより幸人殿はそこで何してるの? 入らないの?」
「呼び止めたのは誰だよっ!」
「えー? 誰かなぁ、そんなイタズラするのは~。お仕置きだぞー。がおーっ」
「…………………」
出会って三日目だが、俺の中で花崎木葉バーロー説が浮上して参りました。
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