始まりはシャイニングウィザードから!

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「神様って、いると思う?」 ふと、そんな声が聞こえてきていた。 俺は、その声が後ろから聞こえてくるものだと認識して、後ろを振り返る。 「あれ……?」 しかし、後ろには誰もいなかった。 気のせいかな。最近夏菜と遊んでないから頭がおかしくなったか。 帰ったら目一杯愛でよう。 「おーい、一年生くーん。こっちだよ~」 空耳かと思って帰ろうとすると、また同じ声が聞こえてきた。 今度は少し焦り気味だ。 俺はもう一回振り返り、周りを注意深く見渡す。 「上上ー」 上…? 俺は少し上を見渡す。 すると… 「やっと見つけてもらえたよ~」 俺の視界に映ったのは、緑と白のストライプだった。 ってそうじゃない。 俺の視界に映ったのは、髪の長い女の子だった。 満開の桜の木の上に、彼女はいた。 俺の直感で、この子は関わってはいけない部類の子だと判断する。 「…………誰?」 「まぁそうなるよね。私は花崎木葉だよ。君は?」 「蒼井幸人」 「ちなみに、同じクラスだよ」 「……マジか」 同じ一年だということはリボンの色でわかっていたが、まさか同じクラスだったとは…。 そして、緑のしましまが未だ丸見えだがこれは見ていいってことだよね? 「って…視線がいやらしいね…。やだよ、会って間もない男の人に純潔を奪われるのは…」 「……………………」 俺、出頭してきます。
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