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それでもなかなか鞄を返そうとしない男
未「しつこいですね。...」
そう言って男を背負い投げする。
その場に鈍い音が響いた
男「いっ; おいっ;!! 返せっ;」
男から鞄を奪って、持ち主だと思われる女性の所へ向かう
未「鞄。 あなたのですよね?」
女「あ; ありがとう;!!」
相当大事な物が入っていたのか、急いで中を確認しだす女性。...と思いきや何か名刺のような物を取り出し、渡された
未「これは」
待つことにしびれを切らした佳子も隣に並んで渡された紙を覗き込む
佳「え;!?」
よく見ると、かの有名な音楽事務所の...秘書?
何でこんな人が私に名刺を?
佳子と2人で名刺とにらめっこ。
?「さっきのはこの子?」
急に前から男の人の声が聞こえたもので、びっくりして顔を上げると、目の前に男の人が立っていた
女「しゃ; 社長; 私がスカウトしますと伝えたはずです;」
社「いや、やっぱりこの仕事のスカウトは私が見ておかないとな!」
全く話の内容が分からない私と佳子は頭に"?"を浮かばせていた
?「社長;!! 来たんですか;!?」
また男増えたよ そんな有名音楽事務所の秘書やら社長やらがこんな所で突っ立ってて良いんですかね?
佳「あ! さっきの引ったくり;!!」
未「へ?」
佳子の目線の先を見ると、 確かにさっきの引ったくりが居る
男「俺は引ったくりじゃないの! あれはスカウトするための演技!!」
は? 演技?
...じゃあ私はこの人たちのせいで無駄な体力を消耗したって訳ですか?
女「騙して悪かったわね; あなたは何か武術でも習ってるのかしら?」
引ったくりとスカウトに何の関係が...
何だか面倒くさい事になりそうなのでここは...
未「いえ、特に何もやっていません。 さっきのはつい勢いで」
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