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実祈「気のせいだよ!はやく行こ?」
そう言って実祈はオレの腕を引っ張って、二人は校門をくぐった。
聡「っ!?」
実祈「えっ!?」
校門をくぐったその瞬間・・・あんなにうるさかった蝉の声が死んだ様に止んでしまった。
そして、この見慣れた校舎も今はとんでもなく歪に感じる。なにかがおかしい。それは明らかだった。
実祈「ね・・・ねー聡君?」
聡「・・・なに?」
いくら鈍感な実祈でも、この異常な空間を感じとっているらしい。
実祈「どうかした?」
聡「・・・は?」
実祈「いや、さっき驚いてたみたいだから」
え・・・えぇええぇー!?嘘だろ!?どんだけ鈍感なんだこの女は!!
実祈「どうしたの?はやく行こーよー!」
そして腕を引っ張っていく鈍感。
聡「・・・あ、ああ」
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