そうだ、映画館に行こう

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「ターゲットを逃したか……残念だ、もう少し楽しむつもりだったのに」 「ねぇ、『死にたがり』」「なに?」 「あんたってさ――――――――――なんで死なないの?」 予想外の事態であった。 ターゲットの少女が 消えたのだ。 おかげで私の仕事は ただ働きに終わった。 「くぅーっ、絶対楽しいよ、絶対」 μのせいだ。 あいつが裏で手引きしたんだわ。 だっておかしいもの、 突然ターゲットが消えるなんて、どこのフアンタジーなんだろうか。 あー、今月も金ないよ。 さてさて、気の弱そうなネーチャン捕まえるのもいいけど、妥協しなきゃね。 そんなことするより もっと頼れるバンクが あるじゃないか。 夜の町は止むことを知らない車の音と、艶やかなネオンライトに包まれている。 「彼のお家は確か町外れだったよね」 さあ、行こうか。 彼の所へ。
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