九月六日

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狭い路地の間を奥から海岸、狐面、トオマという位置で戦いは始まった。 先手は海岸からである。 真ん中にいる狐面の男へ向かって飛びかかる。 トオマもまた目の前にいる狐面の男に向かって走り出す。 狐面の男はその行動がわかっていたかのように自分の右側にあるコンクリートで出来た壁を蹴り壊す。 前と後ろ2人の攻撃を交わすようにして 壊したコンクリートの穴の中へ飛び移った。 貫いた廃墟はレストランだったらしくテーブルや椅子が散乱している。 間にいた狐面の男がいなくなった瞬間に 2人の標的はすぐさま変わった。 「オラッ!!」 先ほどの冷静さとは打って変わってトオマは非常に攻撃的な技を見せる。 海岸は逆にトオマの攻撃を海岸交わすほうを優先とした形をとる。 真上から真っ直ぐ振り下ろされたナイフ。 それを海岸は手首の部分を掴むことで回避する。 次にその腕を外側へと回しながら捻る。 「チッ!」 そのまま体が地面に引き寄せられるようにトオマの体は崩れていく。 しかし、海岸の攻撃はまだ終わっていない。 「!?」
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