九月六日

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その頃、追う側から追われる側になったトオマは 「いやぁ……。あれはやっぱ勝てんは……」 鉄骨で囲まれた廃病院にいた。 「逃げてもいいんだが、これからも出会うとなるとなぁ…… さすがにユメにも怒られるし」 頭を抱えて考え込む。 だいたい、なんでナイフが聞かないんだ? あの足絶対おかしいぞ。 「あれは義足だ」 「ああ!なるほど!って……」 不意に上から声がした。 それはいつの間にか近くに、距離を縮めていた。
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