九月六日

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「は?」 狐面の男は握手を誘うように右手を前にだした。 「なんだかなぁ……」 トオマ腰に手を置き、ナイフを持った手で頭を掻く。 「嘘の臭いがプンプンすんだけど」 「……」 「アンタはなんか違う。殺人鬼みたいに曲がってでもなければ人間でもないし、 だからって空想者みたいに歪んでもない」 狐面は小さく笑いこたえる。 「なんだっていいさ。問題は俺と組まなければオマエは死ぬってことだ」
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