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校長室を出てからトオマは何も喋らない。
「逃げないのか?」
「あん?」
「拉致されたんだろ?別に僕は君を縛りつけたくないしね……。君をわざわざ連れて来た意味はまだよくわからないけれど……。逃げたいなら逃げてもいいよ?」
それを聞いてトオマはやっと口を開いた。
「いや、オマエ勘違いしてるぜ?俺は殺人鬼でもなけりゃ趣味で殺してるんでもない。悪魔でビジネスなんだよこれは……。それをあの『客』はわざわざ専属になることを注文した。殺し屋にとってこれほど嬉しいことはねえ……」
どこからともなくナイフを取り出した。
彼には彼なりの美学があるらしい。
僕にはわからないが……。
「それならいいんだけどね……」
なんで探偵が殺し屋と捜査しなきゃいけないんだろうね……。
なぁ。ホームズ……。
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