捜査

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窓からなんの躊躇もなく海岸さんが降りてきた。 降ってきた……。 「嬢ちゃんのおつかいか?ここらは事件現場付近だから立ち入り禁止。と普通なら言うんだが嬢ちゃんに調べるように言われたんなら案内してやるよ」 相変わらず大きな帽子を深く被り、お面のように顔を覆っている。 正直怪しい……。 「はい。まぁ、まだ頼まれてはないんですが結果的に先輩の役に立つかもしれないので言われる前に来ました」 いい心がけだ。と海岸さんは言って僕の前を歩いていく。 心がけもなにも面倒なことに代わりはないんだけどね……。 どちらというなら命がけだ……。 くだならい事を妄想してるうちに辺りは昼間にもかからわず高い廃墟に挟まれて日光を遮られる。 僕的にはありがたいがこのジメジメした感じはあまり好きではない。 「被害者の身元に関係とかってあります?」 「ああ?なんだそりゃ?」 「一連の被害者に何か共通している事とか」 「全員なんらかの犯罪歴があるってことかな……。だからマスコミは数年前の事件の再来だとか言ってやがる……」
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