9月5日

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僕は彼女を裏切ったのに。 彼女を見捨てたのに。 彼女を見なかったのに。 彼女に何も伝えていないのに。 それでも君は、溺れるほどに僕を愛すんだね。 「潤君……」 沙油は顔を近づけてくる。 さっきよりもずっと近く。 二人の距離がゼロになるように。 どうやら当分の間は逃げられそうにない。 なんというか……まあ。 歪んでんじゃない?
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