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「『鳳凰会』に入った時点でそれぐらい覚悟しとかなきゃな?アンタらみたいな絵に描いたような悪名名高い連中を助けるヒーローなんかいやしない」
胸ぐらを掴む手に力が入る。
「た、たす、助け……!!」
「はは。助けを呼んでも来ないなら俺に助けをってか? ハッ!!」
トオマは左腕に刺さっているナイフを一気に引き抜く。
それを半回転させて逆手に持ち変えて
男の喉へと刃を走らせる。
「曲がってんだよ」
男の一生はそこで終わった。
両者ともにそう思った。
しかし、
「ッ!?」
ガキンッ!!
と、響いたのは悲鳴ではなく。
金属音。
男が眼をつむった0.5秒の間、
再び眼を開けたそこには刃渡り20cmの凶器はなかった。
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