一章

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 人間とほとんど変わらないアンドロイドは、人間としての行動が可能でマスターの変わりに家事をやってくれたりする。子供の世話に障害者等の良きパートナーを務め、さらには家族のいない老人の介護。人間では危険な被災地の救助活動等、利点を挙げるときりがない。  一応アンドロイドは携帯のような日常を補佐する機器となっているが、人々にとってアンドロイドは最高のパートナーである。今では準人権と呼ばれる物も存在する。準人権とは一般の人権とロボット工学三原則を組み合わせた物だ。  ロボット工学と言う聞き慣れない言葉に継人を首を傾げる。だが、モニタ画面をスクロールさせるとその事に関する記述があった。 『第一条 ロボットは人間に危害を加えてはならない。また、その危険を看過することによって、人間に危害を及ぼしてはならない。  第二条 ロボットは人間にあたえられた命令に服従しなければならない。ただし、あたえられた命令が、第一条に反する場合は、この限りでない。  第三条 ロボットは、前掲第一条および第二条に反するおそれのないかぎり、自己をまもらなければならない』  場合によっては第二条より第三条の方が優先順位が上がるらしい。
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