【退屈】

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『流石だな。では、あの人形に魂を注入してやるか。こんな人形には勿体ない気もするが……。まぁ、退屈しのぎにはなるだろうしな。……よぉし……』 神は北風になり、彼の正面にやってきて、彼の鼻に風の口をあて…フゥー…っと息を吹き込んで魂を注入した。 神はまた北風になり、神の領域に戻った。 『これで人形ではなく人となったことだろう』 側近は頭を下げて答えた。 『貴方様の息で魂をお与えになったことは、彼は永遠の命を手にしたも同じ。例え永遠の命でも、生命の造物になったことには変わりありません。しかし…しかしまだ人と呼ぶには物足りないかと…。やはり生命ある物には呼び名が必要です』 『永遠の命を与えたのは、私の永遠の退屈に付き合わす為だ。…だが、呼び名……その通りだな。う~ん…』 神は腕を組んで少し悩んだ。
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