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神は彼の足元を見つめ思いついた。
『あの土で作り上げたのだから……。あの地はアダマ……。アダマの土で産まれた……アダム……。よし、アダムと名付けよう』
『これで彼は人という生き物です。いえ、彼はアダムという名の人間です』
神は子供のように満面な笑顔で喜び言った。
『これで私の退屈が解消される。……』
神は言い放った途端、笑顔が消え何かを思いついた。
『アダム一人ではアダムが退屈だろう。アダムと似た……今度は女性を作り、アダムに捧げるとするか』
側近は驚き慌てながら告げた。
『それは善き考えですが、魂を与えるのはお止めになるべきです。永遠の命をむやみに与えては、貴方様の偉大さが薄れてしまいます。与えるなら人ではなく人形が善いかと…』
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