現実

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「なんかそれ、適当過ぎねぇ?そんなメルヘンな考え方でいいのか?」 「だって、俺会ったことないし、よくわかんないもん!!」 まぁ、そうだよな 「じゃあさ!!どうやったらまた、あの男に会えると思う?」 「………うーん」 奈都佳は少し考え、そしてすぐ口を開いた 「初めて会ったときの状態を、再現してみればいいんじゃない?」 「…再現?」 「その猫だって、いきなり何の理由もなしに人間になったりしないだろうし… 梓が、初めて会ったときにそのきっかけがあったというか…人間になる条件が揃ったんじゃないかな?」 「だから、その条件がそろえば、また会えるかもしれないってこと?」 「まぁ、結構メルヘンチックな答えになっちゃうけど……メルヘンにはメルヘンがいいかなぁと思って♪」 また、会えるのかな? その日俺は、学校であの男のことをずっと考えていた 、
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